N Y C

今年の2月、縁あって、ニューヨークへ。

その1年ぐらい前、年末に1泊3日でオペラを観に行くという変な企画に乗っかり一応は行ったことがあるものの、実質ほぼ初めてでした。カメラは写ルンですの36枚撮り1つ。

アメリカというと、自分にとっては20代半ばに初めて訪れたLAに始まり、サンフランシスコ、ポートランド、シアトル、いつも行くのは西海岸ばかりで他の地域には格別訪れる機会も興味も無かったし、なんといってもカリフォルニアが最高だろうと疑わなかったし、暮らすならオレゴンの外れとか過ごしやすそうだなとか思ってみたり。でもやっぱり良質なアボカドとトルティーヤを求めるならLAだろうなとか、震災の直後は移住できないかなとかちょっと本気で考えてもみたり。

東海岸なんてとひとくくりに、人にどれだけ薦められてもニューヨークだけは全く興味を抱けなかったし、そんな訳だから今更感化されることも特にないだろうと、訪れてみることにした動機も家族的なことだったし、行ったあとの具体的な目的は一切無い状態で、それはもはや単なる散歩感覚に近く。
時間だけはあるしもう掘り出すしかないなと道中スリフトショップを巡るのをメインの活動にすえてみたものの、土地柄なのかしょぼい古着屋みたいなのばかりだし、スリフトじゃない気の利いたヴィンテージもののお店も含め、H&Mとかユニクロの服とかがやたらと多くて、形やデザインがいい物だとなおさらそうで、こんなものかーとなりつつ。

15年ぐらいまえに知り合っても実際に会えてはいなかった東側の友人にようやく会えたり、実際行ってしまえば、ディープなところに潜入するまでもなく、やはりあの空気感というのか、何も期待しないながらにもなんだかんだエンジョイしきってしまうものだけれど、毎日が過渡期に感じられる日々の中でこうして知らない土地に身を委ねてみると、思っていた以上に刺激を受けるもので、ここしばらく眠っていた自分の中の何かが揺り起こされるような感覚を覚えたり。

予想外に、自分の安易な想像と違っていただけとも言えるけれど、結論的にブルックリンよりマンハッタンが好きでした。何も知らないくせに、自分はどちらかといえばブルックリン、と昔からただそう思っていたけれど、それは確かにもっと若いときだったら影響を受けるのはそうだったかもしれないしその時に訪れていたらそのまま一番好きだったかもしれないが、マンハッタンの方が自分にはしっくりくる気がしました、暮らすわけでもないし。
実際のところ、ブルックリンも広いし、結果あまりよく知らないだけでもあって、色々回ってる時間が無かっただけというのもあるけれど、そんな中でブシュウィックは良かったなと。といってもリーガルな壁画に埋め尽くされてるようなエリアではなくちょっと離れた方。寂れた工業エリアのようなあのひらけた空間は、何もないからこそ、なんだか良かったなあと。旅行者目線で。

なにはともあれ、滞在中の時間をマンハッタン内で多くを割いたとはいえ、もちろんマンハッタンもシティバイクで半日かけまわってみたほど初めての旅行者目線なんですが、そもそもこんなに旅行っぽくアメリカに来たこともなかったけど、ニューヨークというか、そこはやはりマンハッタンなんだけど、なんかすげえんだなと。あくまでざっくりとだけれど、なんかすげえんだなと。アメリカの中では、やっぱりダントツなんじゃないかなと、何かが。そんな感覚でした。今でも好きなのは西海岸だけど、東京にも似たニューヨークの雰囲気は、何かしっくり来るものがあったなと。

その中でも訪れた中で格別気に入ったし感銘を受けたのは、New Museumと、Pace Gallery。New Museumは、やはり建物自体がすごいんでしょうけれど、細かい点を抜いて好きだったのは天井の高さとエレベーター。そして働いてる人たちの雰囲気。総じて良い空間に思えました。あとは、メインの展示も良かったけれど、以前台湾のトリエンナーレで見てから気に入っていたNathaniel Mellorsの展示を偶然見れたのも、あがりました。Paceも、その時の展示によるものだったかもしれないけれど、作品をどう見せるかというところに起因してるだろう、ライティングがとても良かった。やっぱり全てはライティングなんだと結論づけてもいいぐらいに作り込まれた空間でした。

アメリカに住みたいとかは無いけれど、確かにこういう場所にすぐ行けるとこに住んでたら良いよな、とはやはり思うし、まだまだ色々見れてない物も多いだろうし、次に行ける機会がいつなのか、案外すぐなのか、その前にカリフォルニア行かないの?という自問もありつつ、もしかしたら違う場所が先かなとかも思ったりしつつ。なんにせよ、何かきっかけになるような面白いものを自分自身作りださないとなと、刺激を受けないわけがなかった旅を振り返る備忘録として。

















AREth Early 2018










2017年の夏以来、Cinema 4Dで空間を作リ出す自由度にすっかり魅了されてしまい、これはもう自力で実写にコンポジットしてみるしかないなと、いつもの一抹のDIY精神と「できるかな」の好奇心で。

目指したのは技術的なリアリティさの追求ではなく、自然さと不自然さの同居というか、違和感が違和感無くそこに佇んでいるような、テクノロジーに引っ張られる現代に見られるような現実と非現実のあやふやな境界感というか。

あえてシンプルな球体や幾何学的な物体に適度なオーガニック感を持たせながら、空間やテクスチャーのバランスを取ることで商品の性質や見開きとしての見え方などもを考慮しつつ。プレーンさやナチュラル性が売りのブランディングだからこそ持たせられた違和感や鮮度というのもあるだろうし、閉塞感を覚えたらその時は破って行くほかないだろうということで。

自分自身10年前にはいずれコンピュータを使わない仕事をせねばとか言ってテクノロジーの脅威にビビリながら、手描きや生っぽさにこだわりながらも全くアナログ一辺倒でもないところに、iPad ProとApple Pencilの登場でいよいよ稚拙な考えも葬り去られ、映像しかりペインティングしかり、アプローチこそ違えど基本的なところで全て同じように捉えられるようになって来たもので。ジャンルや手法にこだわっていたら一瞬で取り残されそうだなとより思ったり。かといって多くを取るのも難しく、そして最終的に自分が好きなものややりたいことは昔とあまり変わらなかったり。なんにせよ散らばった点と点がそろそろ繋がってくるんじゃないかという、この頃です。

www.AREth.jp

Playing around with Physics





After Effectsにもちょっと飽きてきたなと、もうちょっと違うことがしたいなと、遊び半分やってみようかしらと、夏頃導入してみたシネマ4D。
全然使いこなせなかった場合、遊びにしては高くつくので、様子見のBroadcastで。
軽く触った程度にも、思ったより自分の描いてたイメージのことがBroadcastじゃできないんだなと気づき、かといってどうしようと思ってたらMographの気持ちよさにはまり、結構これだけでも十分だなと実戦投入しつつ、そのまま引き出しの奥へと追いやってしまったC4D。

その傍ら、放置できる実験的な体裁のWEBサイトでも作りたいなと、物理演算のライブラリを引っ張ってきて、Flashみたいで懐かしいなんて思いながら、こちらも遊びのわりには四苦八苦しながら構築して、何がしたいというよりはそれはスタンスの提示的な何かで。

物理演算とか、やはりシミュレーション要素が入ってくると、計算しているんだなあとなんだかコンピュータがコンピュータらしく思え、久しぶりにコンピュータって面白いオモチャだなと実感したり。あとはこの遊びの領域からどこまでやってみるかなと。この先、遊び心とともに、自分の中の小さなエンジニア魂をどこまで奮い立たせられるのか。毛を生やしてフワフワもさせてみたいし、もちろん柔らかい衝突もさせたい。そんなこんなで生の絵の具からはより遠ざかる日々。

OUGHT F/W 2017














Model : Remi (BE NATURAL)
Photography : Hirama Takashi
Art Direction / Design : Nao Harada
Hair : Shinji Goto (g hair works)

OUGHTの2017年秋冬カタログ。

闇の中というほどでもないが薄暗く、しかし見えにくいようでも実際は見えている、そんな空気感をイメージして、写真は眠く。

ランダムに入りこんだ自然光に翻弄されつつ、中間を強調しつつ眠たい写真というのは結構印刷に持っていくのが難しいんだなあとか思わされつつも、さらっとシンプルでベーシックなOughtの服には、何かしら質感やら情感を付け加えたくなるもので。
服が服だし、またその性格が性格なので、当然ポップカルチャーやファッションアイコンみたいなものに近づくためのツールではなく、言うなれば低予算ロードムービーの世界に入り込むような、そういう演出めいた意識の上でのホームレス感、小綺麗なホームレス感を目指して。

http://www.oughtclothes.org/

The Line Between

wrecksというのは自分の名義なのか屋号なのかプロジェクトなのか元より曖昧にして来たものを、その曖昧さを回避するどころかむしろさらに増そうとしてみたここ数年。ただ最近はそんなスタンスでいるテンションでもなくなってきたので、ここらで線引きということで新たなドメインに。よりパーソナルだったブログも愛着があるのでタイトルは残しつつ移し替えて。最近すっかり主戦場となりつつあるモーションデザインというワードを盛り込んでみたり、結局ただの気持ちの問題ではあるものの、やはりスッキリ。どこかでなにかを節目として線を引き直すというのもたまには重要だなと。

せっかくなのでポートフォリオとしての機能も持たせたいけれど、まずは線を引いた向こう側の処理も考えつつ。実験的に遊びつつスタイル出せたら理想ですが。

SPEKS blogged by Nao Harada